入院日記その五十一とナイチンゲール
諸君。
眠いのである。
朝食後から、ずっと、これから薬の力も加わるかと思うと、恐ろしい思いである。
ステロイドと抗がん剤は何のために使っているのかというと、身体の抵抗力をなくすためにである。そのために、私の身体は弱くなり、隔離されて保護されなければ、ならなくなっているのであるが、抵抗力というのは、実は様々あるのである。ひとつの弊害が鬱である。精神の抵抗力がなくなると、鬱が出るというわけだ。普段は抵抗しているわけだ。肌にしてもそうだ。人は様々なものに、抵抗して生きているのである。
薬の影響は抵抗力以外にもあるので、さらにいろいろ出てしまうのだ。早く、薬が減りたいものである。
階段上り下り。五往復して、自転車一時間。やったよ。という感じである。最初のころの書き物や本を読む力がないので、そこまで行きたいなぁ。
まぁ、今はリハビリと鬱対策でもあるから、しょうがない。
ちなみに、階段上り下りの下りたところに、ナイチンゲールのプレートがあるのだ。もっと美人に作ればいいのに、とよけいなお世話を、思ってしまうにであった。
昼食は、唐揚げ。ちょっとしかない唐揚げってのは、すごく悲しくなるもんなんやね。
空いていた、真ん中のベッドに新しい入院患者さん。さっき、自転車の帰りに挨拶して「元気がいいね」と言われた。いいわけないからすごく悲しかった。なんなんだろう?リハビリって苦しいのになぁ。
ま、いっか。
なすところもなく、日がくれる。
で、その患者さんの処置があり、一時間早く、また自転車。まだ、ごはんを消化してないから、きつい。
一時間十五分して、シャワー。
ちょっと、ぐったりというより、回復を謀ろう。珈琲を飲みながら、、横になって目を瞑りながら。
久しぶりに、平日の夕飯前に、ゆったりしてる。疲れてて、本を読む気がおきないので、夕飯まで、そのまま。
夕飯、豚肉の甘酢炒めでした。
美味しくいただきました。
その後もぐったり、薬とリハビリでちょっと疲れたのだろう。
珈琲を飲み、雑誌を眺め、菓子を食べて、ネットを見てたりして、ついにアマゾンでネスカフェを買ってしまう。アマゾン、コンビニになってるよ。
八時になって階段上り下り。
ついに十往復である。さすがに、汗が出ました。
四時に目が覚めるのは、いつものことで、今日も二度寝である。
五時半にもなると、窓が明るくなってくるので、自然と目覚めるのである。そのまま、ベッドの上でかるーいストレッチを少しずつ。
採血があり、階段に行こうかと思ったが、今日はやめておこう。